「翔んで埼玉」と埼玉のコンプレックス


51SkQ5eD8fL._SX346_BO1,204,203,200_以前よりネット上では「すごい埼玉disマンガがある」と話題になっていた、魔夜峰央の「翔んで埼玉」

最近テレビ番組にもとりあげられ、「埼玉なんて言ってるだけで口が埼玉になるわ!」「そこらへんの草でも食わせとけ!埼玉県民ならそれで治る!」「サイダマラリア」など過激な埼玉disがネット民以外の目にも触れるようになり、その存在が広く人々に知られるところとなりました。

そんな「翔んで埼玉」人気を受けて、2015年のクリスマス・イブに30年ぶりの復刊を遂げました。発売元は宝島社の「このマンガがすごい!comics」です。レーベルに偽りなしの作品ですね(笑)。

私も発売日に、埼玉にほど近い赤羽の書店でこの本をゲット。
埼玉に故郷を持つ人間の一人として、どれだけふるさと埼玉がdisられているのか、興味しんしんでした。その伝説のdisりっぷり、お手並み拝見といきましょう。


埼玉県は、都市としてモダンな発達を遂げる首都東京と隣接している地域でありながら、生活文化のレベルは戦争直後並み、ようやく電気が開通し、ランプでの生活から開放されたものの、テレビは庄屋の家にしかないという環境です。
翔んで埼玉の初出が1982年(昭和57年)なので、30年前の生活を送っているということになります。

さらにひどいのは行政で、東京から派遣された知事により年貢を取り立てられています。国会議員は全て東京都民で、地方民の不満を反らせるため、一応地方出身ということになっているだけ。つまり、埼玉県民に限らず、地方民には普通選挙権すらない状況です。

東京都と埼玉を越境する場合、埼玉県民は手形がないと通れません。仮に手形を手に入れたとしても都内での行動には制限がかかり、三越にすら行けない始末です(埼玉県民は西友に行けと怒鳴られます。これについては後述)。無謀にも都民のサロンに入り込むと、埼玉狩りにあい、身体刑(百たたき等。現場の権限で変わる模様)を受けたうえ、埼玉へ強制送還されてしまいます。また、埼玉県民が発見されると、その場は消毒されます。まさに汚物は消毒ですね。

さらに手紙は越境の際に検閲され、新聞は一週間遅れで届くという環境。荒川ひとつ隔てただけなのに、東京と埼玉の格差が浮き彫りにされます。

こうして、全ての富と権力が東京に集中し、都民だけが特権階級として振る舞える過酷なアパルトヘイトが布かれたのが、翔んで埼玉での日本なのです。


赤蟹

スベスベマンジュウガニ並みに猛毒を吐きまくる赤い蟹の人。「てらどらいぶ」の裏ボス。サイト管理とコーディング、デザインなどを担当。文章を短くできないのが悩み。

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