【ダライアス】ダライアスの歴史と系譜の考察

前回はダライアスの周辺と歴史について書きましたが、今回はダライアスの世界観と歴史について書いてみようと思います。
若干団長の解釈や思い込みや願望などが混ざっています。先にお断りしておきます。

darius002

ダライアスバーストクロニクルセイバーズ(以下CS)の公式ページに、世界観としてダライアスの歴史が書いてあります。だいぶザックリした感じですし、ダライアスファン以外の興味を喚起できなそうな内容です。もっと書くことはなかったのでしょうか?w

ダライアスの時系列は、1から新作にかけて時代が下っていくわけではなく、作品によって前後します。ナンバリングにそって説明してしまうと、時代がごっちゃになりますので、上記の年表に沿って年代順に追っていきたいと思います。

なお、ダライアスのシリーズナンバリングは、ダライアス、ダライアスⅡ、ダライアス外伝、Gダライアス、ダライアスバーストとなります。

■アムネリア歴626年(Gダライアス/1997年)
この時代だけ、舞台となる星系や世界が違います。以降は惑星ダライアスを巡るストーリーとなりますが、Gダライアスはその前史として、その後激しい闘争を繰り広げる惑星ダライアスとベルサーの誕生が語られます。

星間戦争の最中、全てを消し去る悪魔の兵器「A.N(All-NOTHING)」により、敵母星を消滅させてしまったアムネリアは、その過ちに気づき、兵器を捨て平和への道を歩み始めます。しかし、宇宙さえ滅ぼしかねないA.Nの出現に、宇宙の平和を守る機会生命体群「THIMA(アムネリア語で死を司る者の意)」がアムネリアを襲撃、兵器を捨てたアムネリアに対抗する力は無く、圧倒的な力によりアムネリアは滅亡の淵へと追いやられます。

アムネリア王はTHIMAに対抗すべく、A.Nの封印を解き、THIMAの機体コアと融合させ、新鋭の戦闘機を作り出すことを決意。初代アムネリア王を導き世界に平和をもたらしたという神鳥「銀の鷹(シルバーホーク)」の名を冠されたその戦闘機はサムラック・ライダ、ルフィア・フィーンの二人を乗せてTHIMAとの戦いに赴きます。

シルバーホークにはキャプチャーボールという、敵機体を捕獲する装備がついています。捕獲した敵をA.Nで転用することで、キャプチャーボムという周囲の敵を爆散させる空間爆弾か、もしくはαビームという機体前方にエネルギーを放出する強力ビームを放つことがっできます。これらはより大きな敵を用いることで強力な効果を生み出せます。
αビームは敵も使ってくるのですが、互いのビームを緩衝させ、撃ち勝つエネルギーを吸収し、より強力なビーム(αビームカウンター)とすることができます。αビームカウンターは非常に強力で、これを受けると大型生命体(ボス)もほぼ倒れます。
この強力な兵装によりシルバーホークは、たった2機で惑星破壊砲さえ持つ段違いの戦力を誇るTHIMAと対抗しうる兵器となったのです。

THIMAはジ・エンブリオン(胎児の意味。転じて産み出すもの。外見はクリオネ)を頂点とした完全な真社会性生命体であり、個別の知性を持たず、個体という概念もありません。それぞれの思考や意思は亜空間技術などで連結され、宇宙の平和を監視するために広範囲に行動するそれぞれの個体や部隊を統制しています。
THIMAはそれぞれ巨大生命体をトップにしたユニットを1編成として行動しています。編成には巨大生命体(ステージボス)の下には中型生命体(中ボス)、中型生命体の下に小型生命体(ザコ)という階級があり、それぞれが敵勢力への降下侵攻や惑星制空権の維持、衛星軌道の確保、ジ・エンブリオンの護衛など役割を負います。

このような説明を受けるとマクロスFのバジュラを思い出しますが、GダライアスはマクロスFに先駆けること10年前の作品なので、マクロスFこそGダライアス的であると言った方が間違いがありません。

THIMAの中枢となるジ・エンブリオンはまさに女王蟻とも言える存在で、目標となる勢力が滅亡するまで延々と機会生命体を産み出し続けます。そのため、ジ・エンブリオンを倒すことで侵略を止めることができますが、同格の巨大生命体が倒された場合も行動を停止するようです。

ダライアスのシリーズを通した特徴としてコースセレクトがあり、ステージクリアごとに任意で次のステージを選ぶことができます。結果、エンディングはコースにより変わるマルチエンディングとなっています。

Gダライアスは最終的にはサムラックとルフィアの両名、もしくはルフィアのみがダライアス人の祖先、もしくは惑星ダライアスになるという終わり方になります。同時に、サムラックとルフィアによって撃破されたGT(マッコウクジラ)がベルサー人によってよって回収され、この後のダライアスとベルサーの終わりなき戦いの始まりを示唆するものもあります。
なお、後のベルサーはTHIMAの技術で巨大戦艦を建造したため、一部を除き海洋生物をモチーフとすることになります。ベルサーの巨大戦艦はTHIAMのコピーであり、忠実にTHIMAのデザインを受け継いでいるため、ベルサー人が住む星の生態系をモデルにしているわけではありません。

アムネリアはその後の作品には登場しません。ダライアスバーストまでGダライアスが最新作だったので、当然といえば当然ですが。
ルートによっては惑星破壊砲によって惑星が消滅しますが、それがアムネリアではないかとの考察もあります。
THIMAはダライアスバーストの時代まで残っており、人類を監視していたと見られています。

■ダライアス歴201年(ダライアス/1986年)
サムラックとルフィアの時代から200年後、惑星ダライアスは高度な科学力と文明を築き上げ文明社会の頂点に達しようとしていました。しかし突如出現した機会生命体軍「ベルサー」の襲撃によりダライアス人の大半が死滅。残された人々は地下シェルターに逃げ込んだものの、食料や生きるために必要なリソースには限りがあり、滅亡は時間の問題となりました。

ダライアスは反攻の一手として、残された小型輸送船を改造した戦闘機シルバーホークを急造、適性のあったプロコとティアットの2人をパイロットとして任命し、ダライアスの命運を託したのでした。
シルバーホークがかつて自分たちの祖先が駆っていた戦闘機であるかどうか、その記憶や記録があるのは定かではありません。潜在的にシルバーホークという存在が守り神のようになり、もしかしたら宗教として存在しているのかもしれません。もっとも、Gダライアスの設定は後付けであり、ダライアス発表当時に当然そんな設定もないので、このあたりはユーザーの想像力でカバーしたいところです。

本作のシルバーホークは元が宇宙用の輸送機だっただけに、宇宙に飛び出す能力とワープ機能も持っているようですが、勝利を確信していたのかベルサー軍は全兵力をダライアスに下ろしたため、宇宙での戦いはありません。そのため、延々と惑星ダライアスに降下したベルサー軍との戦いになります。
兵装も貧相であり、αビームもキャプチャーボールもなく、ただただ前方に撃ち放つ武器と指向性の爆弾だけを頼りに、ダライアスを侵略するベルサーの大軍と戦うことになります。

一方のベルサーは、手に入れたTHIMAの残骸を用いて、THIMAに似せた生命体型の巨大戦艦を作り出すことに成功します。ベルサー人はこれら巨大戦艦を中心とした艦隊国家を形成し、それぞれが領土拡張のためバイオスフィアとなる惑星の獲得をすすめ、そこに知的生命体が現住していた場合は武力侵攻を開始します。ダライアスはその侵略の餌食になったというわけです。
THIMAと違い広い宇宙に広がりながら艦隊ごとにそれぞれの技術や文化を持ち、ベルサーとして統一した行動を行っていません。そのため、各星系に襲来するベルサー軍の戦艦が外見は似つつも搭載する兵装や大きさ、運用に大きな違いが生まれています。

惑星ダライアスに襲来したベルサーは、戦力としてはダライアスを圧倒したものの、結果的に小型輸送船を戦時改造した程度のシルバーホークに撃滅されることとなります。なんとなく龍讓的な感じですね。とても主力を張れるような戦闘機ではありません。ベルサー四天王の中で最弱だったというわけですね。

この戦いの結果、プロコとティアットは他のバイオスフィアに降り立ち、その星に生まれる人類の祖先となったり、宇宙を彷徨い定住できる星を探していた輸送戦に助けられたり、実はゲームセンターのゲームだったりとエンディングによって結末が変わります。ただ、基本的にプロコとティアットは母星から脱出し、惑星ダライアスもコース次第ではベルサーによって制圧されることになります。この後のストーリーは、プロコとティアット、また一部のダライアス人が母性を脱出し、惑星ダライアスはベルサーによって制圧されたことを前提に進んでいきます。

■ダライアス歴1642年(ダライアス外伝/1994年)
ベルサーの脅威から逃れたダライアス人は、数百光年離れた惑星であるヴァディスに入植。避難時に持ち込んだ文明は限られたものであり、宇宙に再進出するまでに約1450年ほどの時間が必要でした。
その頃のヴァディスはラグランジュ点に島型スペースコロニーを建設し、宇宙移民ができるほどの文明力を誇っていました。そんな科学の進歩の中で星間移動が可能となったヴァディス人は、母星である惑星ダライアスへの帰還を計画します。

しかし、ダライアス移住の拠点が何者か破壊されてしまいます。それどころか、破壊者はヴァディスにまで侵攻、その正体がかつて祖先を絶望に突き落とし母星を滅ぼしたベルサーだと判明します。

要撃に出たシルバーホーク隊もなすすべなく撃滅され、もはやヴァディスには数機のシルバーホークを残すのみとなってしまいました。最後の望みをかけ、ケイス・アーディンとアンナ・シュタイナーの2人が敵司令部と化したダライアスへ飛び立つことになります。

本作のシルバーホークは量産機です。その量産機をベースとして、初代シルバーホークが搭載していたキャプチャーボールと、その派生兵器であるブラックホールボンバーを復元、搭載しています。また、星間移動が可能なワープも実装し、単機で長駆進攻が可能となっています。舞台はヴァディスから衛星コントラリー近傍、ワープ空間、ダライアスの衛星ヴェザー、そして惑星ダライアスとストーリーラインに沿ったステージ構成がなされています。

それまで漠然と、バラエティに富んだステージを詰め込んだだけのシューティングゲームが多かったですが、同じくタイトーのメタルブラックが、シューティングゲームをオペラに見立ててゲーム開始からエンディングまで一貫したストーリーをイメージさせるステージ構成を実装しました。メタルブラックの深淵な設定も相まってそのステージ構成は一部に熱狂的なファンを産み出すほどでした。

本作もその構成を受け継ぎ、ケイスとアンナが辿る戦いの軌跡を一緒に追うこととなります。

惑星ダライアスに到達した2人は、ダライアスがベルサーの手に落ち、ベルサーが領有していたことを知ります。ただ、彼らが艦隊単位で居住しているため地上に入植しなかったためか、地上の自然は回復し、かつてダライアス人が暮らしていたであろう廃墟もそのまま残されていました。

結果としてヴァディスに非難していたダライアス人の末裔はベルサーから母星を取り戻し、帰還に成功することになります。しかし毎度の話ですが、コースによってはケイスとアンナを乗せたシルバーホークが海底で圧壊したり、戦闘のダメージでダライアスが壊れてしまったり、実はゲームセンターのゲームだったりと、結末が変わることになります。

この後のダライアスをめぐるストーリーは、ヴァディスからの帰還に成功したことが前提となります。

■ダライアス歴1813年(ダライアスⅡ/1989年)

ベルサーの侵攻により母星を追われたダライアス人は宇宙の放浪者となり、結果様々な星へ入植していくこととなりました。
この時代にはダライアス人の入植範囲は広域にわたり、先述の惑星ヴァディスの他にも惑星オルガや我々が住む太陽系にも入植が進んでいました。ダライアスの設定では、地球人もダライアス人の末裔ということになっているのです。

地球で平和な文明を築き上げている最中、またもやベルサーが侵攻。木星を拠点に太陽系全域に軍を展開しました。地球人は救難信号を発信。同じくダライアス人の末裔が暮らす惑星オルガが受信しました。
オルガにはかつての英雄プロコとティアットの子孫、プロコJRとティアット・ヤングの二人が強化されたシルバーホークを駆り、太陽系を救うために旅立つことになります。

木星が拠点であるためか、プロコJRとティアット・ヤングは敵勢力が手薄な太陽付近から侵攻、その後水星、金星、月、地球、火星と各惑星、衛星のベルサー軍を倒しながら木星を目指します。

各惑星は独自の解釈がなされており、月ではなぜか古代遺跡がみられたり、地球には干上がった海底に大和が横たわり、中にはヤドカリ型戦艦が寄生していたり、火星は溶岩に満たされ地下洞窟にはギーガー的な意匠が施され、エイリアンの卵まであったりします。

2作目ということで、コンセプトも固まっていなかったせいか、ラスボスには胎児や巨大なシルバーホークなどもあり、その後のダライアスの流れを見ると首をかしげたくなる部分が多々あります。

月の古代遺跡はかつての地球人(つまり我々)が残したものであるという説もあり、火星などの意匠もダライアス人が移植してくる前に作られた先文明人の産物であると考えると納得できそうな部分はありますが…ゲームの高い難易度もあいまって、正直あまり印象の良い作品じゃないんですよ。個人の所感まるだしで申し訳ないですが。

エンディングではおおよそオルガに帰還できるというハッピーエンドが多いです。中にはオルガにも敵軍が押し寄せてきたり、ワープのでウラシマ効果で、すでにオルガ人が滅亡した数千年に戻ってきたり、実は夢だったりと相変わらず多彩な結末が用意されています。

ダライアスⅡの歴史は、その後アーケードシリーズには影響せず、惑星オルガでの話はコンシューマー機オリジナル作品に受け継がれていくことになります。一応、二人が無事戻ってきたことを前提にしているのだと思います。多分。


団長

「てらどらいぶ」管理人。 ゲーム開発のディレクター、動画配信サイト管理人のプロデューサーなどを歴任。 心のゲームは「ウィザードリィ」と「ザナドゥ」。ドラクエとFFならドラクエ派。

コメントを残す