【ポンこれ】休む理由が「○○」!? 勤務態度の悪い上司からの欠勤連絡!


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「すぐに会社を休む」上司は意外と多いものです。
実際に病気なのか、虚弱体質なのか、多忙のせいなのか。管理職に限らず休みがちな人には相応の理由はあるはずですが、なぜか特定の理由…つまり病気等の誰もが納得する欠勤理由もなく、毎日のように休む上司もいるようです。

今回は、そんな欠勤上司のうちの一人のお話です。


部長のYさんは、自分の興味がない仕事は全て部下に押しつける丸投げ人間。それでも責任を取ってくれるならまだいいのですが、部下のミスは「担当したヤツが悪い」とフォローもしないありさま。当然、チーム内の評判がとても悪い人でした。

Y部長は、毎日のように終電間際で帰っていました。
そこだけ聞けば多忙な人に思えますが、実は毎日昼過ぎに出社してくるというだらしない出勤状況。定時出社している社員と労働時間では同じ。むしろ繁忙期には少ないくらいでした。

上司が朝に出社してこないということは、情報共有や業務進捗の確認ができないということです。
仕方なく自分たちで他のチームや取引先への確認を行い、それぞれの情報を持ち寄ってつぎはぎするしかありませんでした。結果、メンバー同士の結束が強まり、つまはじきにされた部長の信頼は日に日に落ちる一方でした。

それに激怒したのは社長です。「なんであいつはいないんだ!」と、なぜかチームメンバーのバイト君に怒鳴りちらし、彼をY部長の「勤怠管理担当」に任命しました。Y部長が正午までに出社しなかった場合、バイト君の責任にするなどとムチャを言い出したのです(この社長も相当問題のある人でポンコツエピソードに事欠かない人なのですが、それはまた別の機会に)。

この日から、バイト君のルーチンワークに「出社後、Y部長に電話をする」という仕事が加わりました。「バイトの俺がなんで管理職の管理しなけりゃならないんだよ」とウマい事を言ってましたが、本人にとってはまったく笑い事ではありません。

ちなみに「ルーチンワーク」と書いたのは、結局Y部長が朝から出勤してくることはなかったからです。

何度言われても朝から出社しないY部長。毎朝電話させられるバイト君。そのうち電話も取らなくなり、昼過ぎに電話をかけてきては、いろいろな理由をつけては会社を休むようになりました。
そのことに社長はまた激怒。予告(?)通り、なぜかバイト君が怒られるという事態へ発展しました。
なぜ社長がY部長を怒らないかといえば、社長自らが連れてきた人物だからです。自分が連れてきた人間をポンコツと認めてしまうとメンツが潰れるとでも考えていたのでしょう。部下にとっては最悪の状況です。

そんな真夏の日、その事件が起きました。

プルルル…

バイト君「はい、○○社です」

電話の主はY部長のようです。しかしバイト君は「え? どういうことですか?」と聞き返すだけ。どうも会話が成立していない様子。そのうち、社員のMさんに電話かわってほしいと言い出します。いわく、Y部長が何を言ってるのか分からないとのこと。

Mさん「電話変わりました」

Y部長「あ、Mさん? 本日、ナンベンのためお休みしますね」

Mさん「ナン…ベン?」

Y部長「はい、ナンベンなので休みます。それでは」

Mさん「あっ」

ガチャ…プープー…

バイト君「なんて言ってました?」

Mさん「ナンベンって…」

バイト君「なんでしょうね、ナンベンって…」

謎のキーワード「ナンベン」を残して電話を切ったY部長。バイト君はこれから社長にY部長がナンベンで休むことを報告しなければならないのですが、肝心のナンベンがなんだか分かりません。

ナンベン…??

ザワ…ザワ…

社員達がざわつきはじめます。

そのうち社員の一人が言いました。

「ナンベンって、もしかして軟便のことじゃない?」

「軟便のために会社休みます」
なるほど。意味が通ります。

謎は解けました。

「軟便で休むってフツー言うかよ!」とヤケグソ気味に叫ぶバイト君。「何遍」だと思っていた社員の「クソッ!外れた!」という声。「軟便と下痢って何が違うの?」という当然の疑問。そして「ウ○コ軟らかいくらいで会社休むなよ」というごもっともな意見。

軟便という予想もしない言葉のせいで、オフィスは「Y部長の便の軟らかさ」の話題でもちきりとなりました。

その後、バイト君が「ウ○コが軟らかいから休むとはどういうことだ!」と社長に怒られたのは言うまでもありません。もちろん、バイト君の腹の具合は正常です。他人の便のせいで怒られるバイト君。あわれすぎました…。


お腹の調子が悪くて会社を休むことは、誰にでもあることなので別におかしくはありません。「お腹の急降下」状態で電車に乗るのはなんとも不安なものですし、頻繁に乗降を繰り返すようなら会社に行くどころではありません。

問題は、この部長がもともと勤務態度が悪かったこと、頻繁に休んでいたこと、そして軟便という面白い単語を唐突に使ってしまったことです。

もちろん、お腹の病気を患っていたわけでもありません。この数日間、何かと言い訳を作っては会社を休んでいた部長が、苦しまぎれに使った言い訳が軟便だったのです。すごいワードセンスです。普通にお腹の調子が悪いとなぜ言えなかったのでしょう? 難しく言えば納得してもらえるとでも思ったのでしょうか?

管理職は仕事も多く、逃避したくなることも多々あるでしょう。実際、身体を壊したり、精神を病んでしまう管理職も少なくありません。体調管理がビジネスパーソンの基本と言われても、業務に追われてできないことだってあります。

もし本当に身体を壊しているなら素直に休職すべきですが、こんな上司に限って、休職による評価の低下や、ポストを失うリスクを考えて休職しません。
厳しいことを言うようですが、上司が頻繁に休むことによってチームや部内の仕事も当然滞ります。そのことで不利益を被るのは部下ですし、管理職がその状態では会社としても歓迎できることではありません。その状態が続けば、無理して仕事を続けられるよりは休んでほしいと思う部下も増えてきます。ズル休みならなおさらです。

そもそもズル休みを続けるということは、メンタルヘルスの問題かもしれません。素直に病院に向かい、休暇を取るべきでしょう。それが会社のためにも、本人のためにもなります。

本人は忙しくしていたり、体調が悪いように見せかけていても、部下の方は意外と見抜いてます。
そんなときに「大変そうだから知らんぷりしてあげよう」と思われるか「どうせ芝居でしょ?」と思われるかは、普段の仕事ぶりやコミュニケーション次第です。

 

バイト君はその後、当然のように会社を辞めましたが、数ヶ月後に業界最大手の会社に社員として登用されました。

(文/赤蟹)


赤蟹

スベスベマンジュウガニ並みに猛毒を吐きまくる赤い蟹の人。「てらどらいぶ」の裏ボス。サイト管理とコーディング、デザインなどを担当。文章を短くできないのが悩み。

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