新宿でカラスとウサギを食べてきた!(後編)


~前編について、ざっくり説明~

新宿でカラスが食べられる店があると聞き、早速そのお店「パンとサーカス」へ。

登場したカラスにテンションが上がりまくっていたが、私には、ちょっと苦手な味。しかしまだまだ、コースは終わらないのであった…。

・前編はこちらから


カラスがちょっと残念だったけど、次は大丈夫。4品目はワニ手羽のコンフィです。ワニは、これまでにも何度か食べたことがあり、ほとんど鶏肉と変わらぬ味で美味しいのです。

ワニ肉は、鶏肉よりもあっさりしています。

コンフィとはフランス料理の調理法で、肉の場合は油脂に素材を浸し、揚げ物にするよりも低い温度でゆっくりと加熱して調理します。

今回コンフィされているのがワニ肉になるわけですが、調理法としては特殊ではありません。

そして出てきたワニの手羽がこちら。

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がっつり、手です。

肉がたっぷりついた部分には、タルタルソースのようなものがかかっており、美味しい…はずなんですけど…。突然私の手は止まりました…。私以外の仲間は美味しく食べていましたよ。この時、私の体の中では、さっきのカラスが効いてきたのです…。レバー苦手なのに、カラスだからと頑張って食べたのがいけなかった…。お腹はまだいっぱいではないのに…。く、悔しい。まだ、まだ続きがあるのに!まだまだ、食べたいのに!

 

カラスのレバー風味パンチにしてやられながら、続いてウサギの丸焼き。って、マジかよ。デカいよ、本気の丸焼きじゃないか…。

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えぇっ!ウサギを食べるなんて!と思っているお嬢さん。ウサギはフランスで、普通に食べられています。日本でもウサギを食べられる店は、思っているよりも多く、なんとあの、クックパッドにもウサギ肉のレシピが載っています。ウサギを食べるのは、そんなにびっくりすることでもないのです。

しかしデカい。そしてあの、モフモフとした姿からは思いもよらない程に肉が硬い。なのに、私達に用意されたものは、ちょっとギザギザしたナイフのみ。お店の方に切り分けていただけないかと、声をかけたのですが断られ、その変わりと言ってはと、なぜかナイフと同じくらいの大きさのスコップを渡されました…。

そうか!この硬さも含めて楽しめって事ですねと、お店の方からのメッセージを勝手に受け取り、ギザギザナイフとスコップでウサギに挑みました。私ではなく、一緒に行った仲間(男性)が。頑張って切り分けてくれている仲間に、全く遠慮することなく、切り分けたそばから、私はウサギを一口。

…硬い、そして味がしない。要するに不味い。

おかしいなぁ、ウサギ肉は美食の国フランスで愛されているはずなのに。それとも私が、カラスにやられているからですか?と思ったのですが、どんどん切り分けていく内に、ウサギのあらゆる部位がバラバラに。そしてスコップを渡された意味も解ってきました。

私が最初に食べたのは、前足の付け根あたり。まず肉の表面が、硬い肉に覆われており、その硬い部分の下に、まあまあ柔らかい部分が出てきました。これが胴体になると表面の硬い肉の下は、まるでひき肉のようにホロホロ崩れる肉に変化します。

じっくり煮込んだ豚の角煮等は、縦長の繊維状に崩れますが、ウサギは繊維ではなく、小粒状に崩れるのです。そしてとても柔らかい。だから、スコップでウサギ肉をほじくるようにして食べると、ちょうど良かったのです。

ウサギ肉は、肉自体の味はあまりしません。くせも全くありません。なるほどウサギ肉が、よく煮込み料理に使われている理由が分かりました。この肉質なら、美味しいスープや出汁をたっぷり吸いこんでくれると思うのです。それは、きっと美味しいはず。ですから皆さん、初ウサギ肉は煮込み料理で体験することをおススメします。

さて、こうして珍しい肉を食べている内に、私にだんだんと心境の変化が表れてきました。次から次へと運ばれてくる、珍しい肉。この状況、なんだか昔の中国辺りの貴族の遊びをしているかの様だと。

 

~妄想タイム~

「爺や、わらわは、もう美味しいものは飽きた。爺や、つまらんのじゃ。珍しいものが食べたい。」って感じで、爺やを困らせ、金と暇を持て余している友達呼んで、「珍しい肉、手に入ったからぁ~、家に食べにこなぁ~い?」と宴を開いちゃったみたいな。(どの辺が、中国なのか、よくわからない妄想)

~妄想タイム終了~

 

と大体こんな内容の事を、私がつぶやいたら、ウサギを切り分け終えた友人が、「あ、三国志とかそんな感じっスよ。」と言い、え? そうなの? とびっくり。まさかの貴族体験もしていたとは。確かに毎日、贅を尽くせば、ツバメの巣も、フカヒレもいつものヤツになっちゃうよね。奇食と言うと珍しがられますが、奇食は贅沢なのかもしれません。

 

さぁ、いよいよ最後はダチョウカレー! ダチョウは旨いです! だが、満腹だ! 画像を見ていただいてもわかるかと思うのですが、このコース、ボリュームがあるのです。5人(内男性2名)で行ったにも関わらず、全員ワニの時点で、割とお腹いっぱいになっていました。ウサギ、残しちゃったし…。

完全に舐めていました、このコースを。最後に辿り着くまでに、全員がお腹いっぱいになるとは。腹が膨らまないなら飯とは言わせねぇよとか言っていた自分の後頭部を、スリッパではたきたいくらいです。

でも最後はダチョウ…。私はそんなに動物を好きではありませんが、ダチョウは特別に大好きなのです。顔の作りの間抜けさといい、フッサフサの胴体といい、全体のフォルムもいい。しかも、羽根は装飾品になるし、皮はオーストリッチとして革製品に加工できるし、肉は美味しいし、最高じゃないですか!パーフェクトですよ、ダチョウ!

だから、お腹がいっぱいでもダチョウは食べる! と謎の決意。あ、このカレーの上に乗っているのは、サソリのから揚げです。

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では一口。

 

「・・・・・・・・・・。」

 

隣から、向かいから「辛い!」との声が。確かに辛い。いや、私にとって辛さは、それほどでもない。問題は味付け。なぜだ、無駄に本格的!しかもインド寄り。美味しく食べられる人と、そうでない人とがはっきり分かれるスパイシーさです。私は、あまり得意ではない味でした…。しかも、このカレーの味でダチョウ肉の味は吹っ飛んでました。

満腹と、辛さとで、挫折者が次々と現れる中、私はダチョウ愛だけで、最後まで食べきりました。完食です。そんな自分を、自分で褒めてあげたいくらいです。

あ、完全に忘れていたサソリですが、食べた友人によると、かなり殻が硬く、食べられるのは胴体部分の中身だけ。胴体の殻の中からムニュっと何かが出てくるそうです。美味しいとは言いにくそうな表情で食べていました。(私はカレーを引き受けたので、食べていません)

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(お口直し的に、イラストにしてみました)

こうして下々の者なのに、うっかり貴族気分も味わえた肉の宴は終了し、店を出た私の一言は「ああ~!美味しくなかったけど、楽しかった!」

これに一同大賛成。これでいいのだ。きっとこれが奇食の醍醐味なのです。美味しいとか不味いとかじゃなくて、楽しい体験ができれば、私は大満足です。

さぁ皆さんも、思い切って奇食を楽しんでみましょう! 非日常を体験できますよ。

(文/ネジキレ)


ネジキレ

ネジキレ

頭のネジを切らしているのか、ネジが切れているのか。それとも?? 全力でくだらないことが大好きなBBA。きっとサブカル系のネタばかりになります

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