【団生】ザ・スキーム その1


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「ボクがココで100%断言してしまおう。この『スキーム』のサウンドボードⅡ版の音楽こそ、パソコンゲーム市場ナンバー1のミュージックだ!!」

と、我が尊敬する山下章先生が「チャレンジ!パソコンAVG&RPGⅣ」で断言しているように、この「ザ・スキーム」というゲームは神BGMのゲームということで知られています。どれくらい神BGMかというと、ゲーム本編よりサントラの方が売れたくらいです。

…というより、宣伝活動が活発ではなかったこと、このゲームを取り上げる雑誌も少なかったことから、当時このゲームの認知がどれほど進んでいたかも怪しいくらいです。私も実際、チャレアベの紹介記事(といより、スキームの楽譜)を見なかったら、そして山下章先生が断言しなければこのゲームを知る事はなかったでしょう。

「山下先生がそこまで言うなら、サントラくらい買おうかな」と思って隣町のレコード屋へ(ゲーセンすらない我が街にレコード屋なんてはるはずないのです!)。コミック調イラストはいいとして、パッケージの後ろにはジョジョ立ち写真はなに?なにこれ?ん?古代祐三?あれ?YK-2さん?え、マジで?ジョジョ立ちしてるの古代祐三さん??なんで??

…と、摩訶不思議アドベンチャー気分で帰宅。さっそくCDをかけてみると…。

うわぁあああああああ、これヤバい!

衝撃のあまり思考停止状態に陥りCDをヘビーローテーション。おそらくこのサントラを聞いた人の9割くらいは、私とと同じリアクションをとったに違いないと思っています。

さっそくテープにダビング。翌日学校に持参して友達に布教してました。

当時はCDプレイヤーを持っていないお宅もある上、ウォークマンもテープが主流。CDはクルマで聞くものという家もあったくらいです。そのため、布教はテープが基本。「マスター」となるCDを貸さなくて済むのも大きなメリットです。

「テープ」がなにか分からないヤングマンはお父さんお母さんに聞いてみましょう!

そんなわけで周囲にはスキームの音楽のファンがたくさん生まれたのですが、誰も肝心のゲームがどんなものかは分かりません。音楽は知ってるけど画面すら見たことがないという人もたくさんいたのです。

残念ながら、私もその一人でした。

それから数年後…

かつて「ソフトベンダー武尊」という、PCゲームが買える自動販売機がありました。
自動販売機といっても買ったらガチャンとソフトが出てきません。その代わり、何もデーターの入っていないブランクのディスクが出てきます。そのディスクをドライブに差し込むと、内蔵されたCD-ROMかサーバーから読み込まれたゲームのデーターを読み込み、ドライブのディスクに書き出すという仕組み。説明書はプリンター用紙に印刷されます。

つまり、どのゲームを買ってもディスクとケース、説明書のマテリアルは共用できるというのが武尊の強みでした。パソコンゲームの「顔」ともいうべき化粧箱はなく、なんとなく味気ない感じでもありましたが、売りきれがなく、地域に売っていないゲームも手に入れられる強みもありました。なにより安かったですし、エロゲー買ってもパッケージをレジに持っていかずに済むという心理的安堵感もありました。

なお、当時の通信速度は「お察し」で、たかが1MBに満たないデーターでもダウンロードに数十分かかるという状況。購入したらすぐにソフトができあがるわけではなく、画面に表示された待ち時間のまで待ってないとなりませんでした。

今から考えると不便きわまりない話ですが、オンライン環境もなく、データーのやりとりはフロッピーディスクがメインという時代にあって、武尊はなにげに画期的なシステムだったのです。

そんな武尊に、なんとザ・スキームがラインナップされました。

あれだけの音楽を聴かせるゲームです。良作に違いない!迷う事無く購入しましたよ!

そしてスキーム(の音楽)ファンの友達を集めて早速起動です。

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…おう…

ゲーム画面、めっちゃ平凡っすね。

敵の動き凝ってるけど、スクロールしませんね…

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ボス、体当たりしてくるだけですね…

ジャンプで飛び越えられないし、ヤるかヤラれるかで弾連射するしかないのかなぁ…これ…

 

集まった仲間の中に沈黙が流れます。

誰も口を開かない中、名曲「I’ll save you all my justice」だけが流れていきます。

好きな音楽のゲームを「クソゲー」と呼びたくない。そんな気持ちがあったのだと思います。

 

しかし…

「いや、クソゲーってほどクソじゃないんじゃん? スクロールしないけど自キャラの動きスムーズで処理オチしないし、スプライト使ってないわりに細かいジャンプ調整効くし、何より音楽がいいし

という感じで、超名作ってほどでもないけど、遊んでいてストレス感じる部分は少ないし、そこそこ広いダンジョンを探索するのはメトロイドみたいで面白い…という事で仲間内の評価は定まりました。

1周まわるのにそこまで時間がかかるゲームでもないので、友達とBGMが聞きたいという理由で何周もまわった記憶があります。

そんな「ザ・スキーム」が、プロジェクトEGG10周年記念ディスク「ALL ABOUT BOTHTEC」に入っていました。ALL ABOUTと言えば電波新聞社のゲームガイドブックシリーズですが、おそらくそのあたりも意識してつけたタイトルでしょうね。

実はリバイバルザナドゥ2を終わらせた時、「もうザナドゥはいいかな」と思ったこともあって、ザ・スキームの実況をやろうと考えていました。

ただ、風の伝説ザナドゥは序盤のつまらなさから何度も挫折したゲームであり、この勢いでもない限りもう一生和解(プレイ)することはないだろう…と考え、あえて挑んだわけですが…結果はこちらの記事をお読み下さい。

そんなわけで、ザナドゥシリーズの幕間としては丁度いいかなということもあって、次の実況にザ・スキームを選びました。

ザ・スキームは先述しましたが、メトロイドに近しい横画面タイプのダンジョン探索型ゲームです。もっとも、主人公のマルスはサムス・アランとは違い、ジャンプとしゃがむ以外には前方向にフォース(弾)を撃つことしかできません。撃つ方向を変えたり、ダッシュしたり、丸まったり爆弾ばらまいたりできません。アイテムを取ることでフォースも強化されますが、サムスのように凍らせるようなことはできません。

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ダンジョン内はこのように様々なオブジェクトによって通路が塞がれています。これらのオブジェクトに対応したアイテムを手に入れ、よりダンジョンの深いところを目指し、この国を支配する邪教集団ヘルストーンズの首領、ハーディを倒すのがゲームの目的となります。

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オブジェクトに対応するアイテムは、ボス格の敵が持っています。おせじにもアクション性が高いボス戦とは言えず、弾をひたすら打ち込むだけの戦闘となります。88なので、それが限界なんです。

 

敵を倒すとENERGYとFORCEが増える玉がドロップします。ENERGYは上限まで回復し、FORCEは一定以上貯まるとレベルアップします。

ダンジョンにはところどころ、倒しやすい敵、倒しやすい地形と配置と数のエリアがあります。こういう場所でENERGYを上限まで回復し、ダンジョンのさらに奥に進むというのが基本的な攻略法です。

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HPに相当するENERGYは、画面のようなENERGYの上限をあげるアイテムを入手しないと増えません。FORCEによるレベルアップでは上限があがらないのです。このあたりもメトロイドっぽいですね。Eアイテムにつき100点ENERGYがあがります。

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FORCEを貯めてレベルがあがると、マルスの攻撃力があがっていきます。レベルアップの方法はFORCEの蓄積だけではありません。Lのアイテムを取ると、なんとレベルが一つあがってしまいます。

他のゲームの感覚だと、必要経験値が多くなる後半に取ったほうが良さそうな気がしますが、ザ・スキームのレベルは経験値カンストに加え、これらのアイテムを全て取ることによって最大値に達します。レベルアップはマルスの火力向上につながります。序盤にLアイテムを集めることで、経験値を貯めることなく即座に火力があげられるため、その後の経験値稼ぎの効率もあがります。

もっとも、先述のように行動範囲は彫像を動かす鍵となるアイテムがなければ広がらないので、最初から一気にLアイテムを集めきるようなプレイはできないのですが…。

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さらにダンジョンにはマルスの能力をあげる特殊アイテムがあったり…(画像はマルスの撃てる弾数が2発から5発に連射できるようになるアイテム)。

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ボスを倒す事でフォースの弾種が変わったりします。

基本、こんなゲームです。ゲーム性がシンプルなので、誰でも普通に遊べて、極上のBGMに酔いしれる作品だと言えるでしょう。

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現時点では、ユニコーンの像の先までは行けるようになりました。次は、おそらくアトラスと思われるこの像を動かすアイテムを手に入れないとなりません。

このシーンで流れているPerpetual Darkはザ・スキームの中でも屈指の名曲です。

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ジャンプ力が足りずに取れないアイテムがあったり、無限ループもあったりと、広大な洞窟は謎と障害だらけです。しかしダンジョンは広大でも謎解きはシンプルであり、意地悪なものはほとんどありません。とにかくボスを見つけて倒して強くなる。それだけのゲームです。
地味な見た目と圧倒的に有名なBGMのせいでゲーム本体はないがしろにされがちですが、88とは思えない軽快なプレイ感は素晴らしいの一言です。大事なことなんで二度言いました!

 

余談ですが、21世紀に入ってやたらビジネスシーンで「スキーム」という言葉が使われるようになりました。
簡単に言うと計画の枠組みという意味なのですが、やたらビジネス用語を英語にしたがる日本人の悪癖で、計画の枠組みと言えば通じるものをスキームと言われるから、ゲームのスキームと勘違いした人もいたことでしょう。

はい、私です!

なお、ゲームタイトルのスキームとビジネスで使われるスキームは同じ語です。ビジネスで言われるスキームは良い「計画」で、ゲームタイトルの方は悪い「計画」、すなわち陰謀という意味です。

…まあ、ビジネスの方も陰謀めいていたり悪だくみな事、多いですけどね(白目)。

とりあえずクリアまで、ザ・スキームの実況続けていきます。
極上のBGMを団長の声でオーバーライトして申し訳ありませんが、興味があったらぜひご覧ください!

(文/団長)


ザ・スキームの実況やってます!


団長

「てらどらいぶ」管理人。 ゲーム開発のディレクター、動画配信サイト管理人のプロデューサーなどを歴任。 心のゲームは「ウィザードリィ」と「ザナドゥ」。ドラクエとFFならドラクエ派。

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