【ニュースの小ネタ】選択と集中とベスト・アンド・ブライテスト(最良で最も聡明)


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楽天オークションや楽天レンタルといった、経年劣化したサービスを整理しはじめている楽天。それに先んじて海外拠点からの撤退も発表され、20年目の節目というか、今まで他の競合や経営陣の妄想で突き進んだ様々な事業見直しを進めているようです。

一見すると不調のように見える楽天ですが、このあたりについて朝日新聞が三木谷社長のインタビュー記事を掲載しています。

楽天20年目、海外戦略に壁 三木谷氏が考える打開策

海外からの事業撤退について、インタビュー内で三木谷氏がこう答えてます。

三木谷氏は「中途半端はだめで、選択と集中が必要だと判断した」と、方針修正を認めた。

選択と集中、なんだか便利そうな言葉ですね。言い換えると戦略的撤退もしくは転進といったところでしょうか。

海外進出の前段作戦として、楽天は英語公用語化を進めてきました。

その方法は規定のTOEICスコアに届かなかった場合は終業後に居残り勉強をさせられ(もちろん残業扱いではない)、一ヶ月の給料を1割減という過激なものでした。中には会社から指定された教本の購入(もちろん楽天ブックス)や有料セミナーへの出席を義務づけられたりで、社員の経済的負担も相当なものだったと聞いています。労働基準法的に大丈夫なのでしょうか、こういうの。

そこまで強引に英語化を進めたにも関わらず、今回の撤退選択と集中となったのですが、会社の方針に応えられない社員は給料を下げられたのに、方針そのものを失敗だった経営者はなんの咎もなしというのは、若干アンフェアーな気がしてなりません。海外に打って出る覚悟がなかったのは、社員ではなく経営側だったのではないでしょうか。

もっとも英語化については楽天社内では多様な人材確保という意味で「成果」が出ているそうです。

楽天は10年から社内公用語を英語にすると打ち出し、海外の人材も積極的に採用している。三木谷氏は「多種多様な価値観や視点を持ち、世界からベスト・アンド・ブライテスト(最良で最も聡明(そうめい)な人材)を集めること自体が戦略だ」と、意義を改めて訴えた。

ベスト・アンド・ブライテストと耳慣れない横文字が入っているのは、さすが英語公用語だけのことはあります。もっとも後ろの括弧を見てのとおり日本には馴染みのない言葉で、「ベスト・アンド・ブライテスト」でググったところ、10,600件しかヒットしませんでした。

一般的に使わない言葉で日本人同士でも意思の疎通に弊害がある状態で、英語化なんてしたって意味ないんじゃないですかね? それとも楽天社内ではベスト・アンド・ブライテストって言葉、通じるんでしょうか?

そう思って楽天の友達に尋ねたところ「なんですか?それ?」と言われたので、ご報告しておきます。

ゴールドマン・サックス証券の杉山賢氏は、楽天について「海外で選択と集中を進めたのはよい判断だった。今は次の成長に向けた『ため』の時期だ」とみている。

選択と集中、これから流行りそうですね。ビジネスパーソンのみなさん、さっそく今日から使ってみましょう!

(文/赤蟹)


赤蟹

スベスベマンジュウガニ並みに猛毒を吐きまくる赤い蟹の人。「てらどらいぶ」の裏ボス。サイト管理とコーディング、デザインなどを担当。文章を短くできないのが悩み。

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