【ザナドゥ】ザナドゥサウンドコレクション買ってきました。


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だいたい月に一回は秋葉原BEEPに行ってる団長です。最近はFallout4しかやっておらず、例によってアーケードアーカイバーのミッションはさぼり気味です。

さて、私が開設しているニコニコミュニティー「てらどらぶチャンネル」では、今年の頭から夏頃まで「ザナドゥ」の実況生放送をやっていました。
今時若いゲーマーはザナドゥのザの字も聞いたことがないでしょうし、たまにクルーズでやってくる若い子には「このゲームなにが面白いんですか」「ゼルダみたいに剣は出ないのですか」とザナドゥの根源に関わる壮大な謎をかけられ、返答に困ったりしたものです。
携帯電話(スマホ)でもリッチなゲームが動く現在から見れば、スクロールもまともにしないし画面の表示色数が8色しかないとプアの極みですが、30年前のパソコンキッズは、みんなこの「ザナドゥ」というゲームに熱狂していました。

当時はPCメーカー各社が規格が全く違うパソコンを出している、いわばパソコン戦国時代でした。それから10年後にWindowsなる黒船がやってきて、Macをのぞくほぼ全てのパソコンが同一のOSで動作し、共通の規格を持つ周辺機器やデバイスが接続できるようになるなんて夢にも思わない時代でした。

つまり、「パソコンユーザー」と一口に言っても、所有している機種が違えばゲームソフトの貸し借りすらできなかったのが当時の状況でした。
そのためPCゲームは他機種間移植を前提に開発されていました。多くの機種に移植すればそれだけ購買機会も増えますし、ザナドゥが発売された1985年前後は今の日本から想像できないくらいの好況だったので、移植する手間やコストに見合った結果が得られやすかったというのもあるでしょう。もちろん、ゲームのシステム自体がまだまだコンパクトであったことも理由の一つです(320KBのディスク1枚とかに収まっていたので。そもそもCPUのメモリが64KBしかないという時代です)。

ざっくりとした言い方をすれば、多くの機種に移植された作品は(基本的に)人気のあるゲームであったということです。もちろん、人気があったもののアーキテクチャや排他的なシステムの問題で他機種に移植できない作品も多くありましたが、多くの移植作を持つゲームはそれだけ様々な機種のユーザーから求められていた作品だったということになります。

このような状況下にあってザナドゥというゲームは総売上本数40万本を達成し、名実共に日本最高のゲームであったわけです。言うまでもなく1985年以降の「現行」機種に次々と移植され、様々な機種のユーザーが遊んだゲームでもあります。

当時のPCゲーマーで実際に遊んだことはなかったとしても、ザナドゥの名前を知らない人はいなかったでしょう。
また、パソコンを持っていない「ナイコン族」が「ザナドゥ・ファイル」を購入して遊んだ気分になったという話もあったりと(私の友人の実話です)、まだまだマニアなものであったコンピューターRPGというジャンルを世に広め、パソコンユーザーに限らずゲームファンの中に定着させた作品でした。

そんなザナドゥのBGMを網羅したCD「ザナドゥサウンドコレクション」がBEEPの音楽レーベル「BEEP2+sounds」から発売されると聞いたので、ザナドゥ者として見逃すわけにはいかずさっそく買いに行ってきました。

「ザナドゥサウンドコレクションか、ふうん、ついにシナリオⅡの音源もCD化されるのかぁ」と高をくくっていましたが、BEEPのホームページの特設サイトを見た瞬間ポルナレフの名言が頭に浮かんできましたよ。

「ザナドゥ全シリーズの曲が入っていると思ったら、曲名の8割がLA VALSE POUR XANADU(悪魔のワルツ)だった」
な… 何を言っているのか わからねーと思うが(以下略

前述のように大ヒット作であるザナドゥは様々な機種に移植されたので、BGMについても機種それぞれの音源に合わせてアジャストされています。FM音源を搭載する機種ではFM音源によるBGMがつけられていますが、機種によってはPSGだったり、音源がない機種ならBEEP音だったりと本当の意味でバラエティに富んでいたわけです。

それら様々な機種のLA VALSE POUR XANADUをはじめとするザナドゥ(シナリオ1)のBGMのみを網羅したという尖りすぎて(LA VALSE POUR XANADUというタイトルが)目に刺さりそうなCDです。

もっとも、収録されているのがLA VALSE POUR XANADUのみだったとしても買わざるを得ないのがザナドゥファンなんですけどね。むしろこんなCDよく企画したなってカンジです。思いついてもやろうと思わないですからね。その実行力に感服するばかりです。

なお、BEEP音しかないパソコンは当然ながらスピーカー端子なんてついていません。そのため、本CDを作るためにスピーカー端子を自作したそうです。さすがBEEPさんです。すごいすごくないという判断基準を軽く飛び越えており、ただただ敬服するばかりです。

CDの発売を記念して、店内にはMSX版ザナドゥが遊べるブースも用意されていました。MSX版なんて触るの中学生以来だなぁと思いつつ遊んでいましたが、動きが軽快でびっくりしますね。ザナドゥコンプリートコレクションのPC-88版ばかり遊んでいましたし。さすがにスプライトがある機種は違うなぁ。

お城でdanchouという名前をつけてトレーニンググラウンドでかなり適当に能力をわりふった挙げ句、マジックアイテムショップを出したところで放置してしまいましたが、あの後誰か遊んでくれたのかな(笑)。

ザナドゥ試遊台のところにファルコム関連のCDもディスプレイされていたので、思わずダイナソアのFM音源完全版も購入。ダイナソアは私の中ではファルコムの最高傑作だと思っているタイトル。リメイク版である「リザレクション」のCDもあったのですが、FM音源版の方が好きだったのでこちらをゲット。
遊びやすさではリザレクションの方が遥かに上なんですけどね。原作はエンカウント率高すぎてストレスフルでしたし、UIを含めて大幅に改良されていて好印象だったのですが、BGMのアレンジがちょっと軽いカンジになって世界観と合わなくなっちゃったんですよね。かっこいいアレンジだったとは思うのですが…

そのうち、ダイナソアについてもあれこれ語りたいところですが、Project EGGにおかれましてはダイナソアのパッケージ化を太陽の神殿、ぽっぷるメイルと合わせて早急に進めていただきたいところです。1万円までは出しますので。

そんなこんなで、ザナドゥとダイナソアという2016年とは思えないチョイスでCDを購入。そもそも音楽もデジタル配信が主流となり、CDというメディア自体と死にかけている現状。1985年にはCDはLPやテープに代わる高級媒体だったんですけどね。ついでにOLD GAMERS HISTORYの1987~1991年シューティングゲーム編も購入。どれだけ、80年代にしがみつこうとしているんだろうと、我ながら思ってしまう買い物でした。
まあ、秋葉原BEEP行ってる時点でナンセンスな疑問なんですけどね(笑)。


自宅に戻って早速ザナドゥサウンドコレクションを聞いてみました。
PC-8801mkⅡSR版とFM-77/77AV版は共にFM音源なので聞き慣れたカンジなのですが、PSGのX1版やFM-7/77版、MSX2版はちょっと雰囲気が違います。分かりやすく言うとチップチューンらしく音がギラギラしているというカンジです。しかしPSGならまだしも、BEEP音のPC-8801版、PC-9801版はギラギラというレベルではありません。ブザーですよ、ブザー。PC起動時やエラーが起きた時に鳴る「ビー!」という音です。あの音でBGMを鳴らしていたのだから今から考えると信じられませんが、当時のゲームとしてはそこまで珍しくないんですよね。

ザナドゥの前作にあたるドラゴンスレイヤーもBEEP音でしたし、天下の名作Wizardryだって、PC版は5でもBEEP音オンリーでした。グラフィックはFC版で大人気の末弥純のイラストを使っていたにも関わらずです。どういうことなんでしょうね。アスキーの思惑がよくわかりません。同じ3DダンジョンのゲームでもカオスエンジェルズはFM音源のBGMあったというのに…。

なお、BEEP音は当然ながら同時発音数も1音のみなので、効果音を鳴らすとBGMが途切れます。80年代はそんなプアな環境でゲームを一生懸命楽しんでいたんですよね…。今のリッチな環境からすれば隔世の感どころか世界線が違うのではないかとさえ思ってしまいますが。

そんな、聞いているだけで80年代当時のゲーム環境を思い出させてくれる「ザナドゥサウンドコレクション」でした。

今80年代がブームと言いますが、当時の子供たちがいい大人になってそれなりの経済力を持ったり、その後の不況から今にいたるまで「思っていた21世紀と違う!」という気持ちになって過去に思いを馳せたりいろいろあるかと思います。

あの頃は楽しかったなぁ…と思う世の中がいいのか悪いのかは判断が分かれるところですが、時代を超えて人の心を掴んでやまない作品というのは紛れもなく傑作なわけで、コンテンツの消費と回転が速くなってしまった現在のように「一作をしっかり遊びきる」という文化さえ薄れた状況になると、夢中になってゲームを遊んだ当時と、ゲームにはまり込んだ自分がいとおしく感じてしまうんでしょうね。これが若さか、というカンジで。

なお、自宅に戻ってきてから実家に「ミュージック・フロム・ダイナソア」があったことを思い出し愕然となりました…。
まあ、「ミュージック・フロム・ダイナソア」はPC-88の音源だし、今回買ったFM音源完全版はPC-9821の音源だしまあいいかなと納得することにしました。実際、旧版は実家のどこにあるか分かりませんし。

なんにせよ、歳は取りたくないなぁ…と思える一日ではありました。

(文/団長)


団長

「てらどらいぶ」管理人。 ゲーム開発のディレクター、動画配信サイト管理人のプロデューサーなどを歴任。 心のゲームは「ウィザードリィ」と「ザナドゥ」。ドラクエとFFならドラクエ派。

2 thoughts on “【ザナドゥ】ザナドゥサウンドコレクション買ってきました。

  • 2016年10月28日 at 16:34
    Permalink

    こんにちは、先週こちらのサイトを知り、楽しくROMってました。今回初コメです。
    ザナドゥの実況、見たかったです・・・ もっとはやくにこのサイトのことを知っていれば・・・

    私は当時パソコンを持ってなかったので、PC88のイースやザナドゥには憧れたものです。特にザナドゥはなかなか家庭用に移植されなくて、セガサターンのファルコムクラシックスが初プレイでしたが、まさか倒しちゃいけない敵が存在するとはつゆ知らず、気づいたらカルマが上がってクリア不可能に・・・・・・たぶん誰もが最初に通る道でしょうね(笑)

    お父様の葬儀のことも大変かと思いますが、サイトの更新を心よりお待ちしています。

    Reply
    • 2016年10月30日 at 14:22
      Permalink

      コータローさん。コメントありがとうございます。

      ザナドゥは、誰もが一度はカルマで詰んだ記憶があるかと思います。ランクアップで次のLEVELに行けるという仕様上、カルマのせいで教会にも入れなくなって次の階層にもいけなくなりますから、これまでのタワーにカルマを消せるだけの毒薬が残っていないと終わりますね。誰でもクリアできる…という前提なんてなかった時代の恐ろしいゲームです。

      葬儀の件もありがとうございます。なんとか一段落しましたので、月明けから徐々に再開してまいります。

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