【セガサターン生活】アドバンスド・ワールドウォー 西部戦線(その1)

75年前の本日(12月8日)未明、アメリカ海軍の母港である真珠湾に、大日本帝国海軍第一艦隊から放たれた艦載機群が接近。接舷されていた米海軍の主力戦艦に爆撃と雷撃を加えたことから、太平洋戦争が開始されました。

仮に大日本帝国の海軍力、および陸軍力が貧弱であれば、太平洋戦争は起きなかった、という意見を時折見かけます。では、大日本帝国の軍事力が貧弱であれば太平洋圏で戦争は起きなかったのか?
おそらくアメリカは日本を抜いて、当時内乱状態にあった中国大陸に上陸。大日本帝国が行ったと同様に、中国情勢に介入して利権をあさるでしょう。それと同時にソ連の膨張、および南下を食い止めるために満州およびモンゴルにも何かしらの工作をしかけるだろうと思います。

せっかくコストをかけて手に入れた中国の利権を、アメリカがむざむざ手放すわけがないからです。

要するに演者が変わるだけで、最終的な世界の情勢は大きく変わることはなかったのではないか、という事です。
せいぜい、日本の真珠湾攻撃と、その報復としての原爆投下がなくなるだけ。その代わり日本は、朝鮮やベトナム、アフガニスタンのように、資本主義と共産主義の対決の場として荒廃したかもしれません。

同様に、欧州にナチスドイツがいなかったらどうなったか。これもだいぶ微妙なところです。ソ連の膨張を看過できない米英仏はなにかしらの軍事行動を起こしたでしょう。ナチスドイツがいなければソ連の東欧進出ももう少し緩慢としていたかもしれないし、フィンランド侵攻もなかったかもしれません。

まあ、今更「当時こうすれば」と、生まれてすらいない時代のたられば話をしても仕方ないのですが、歴史好きとしては言い出さずにはいられないのもまた事実。そして歴史SLGは、そんな歴オタの夢をガッチリキャッチしてくれます。

そんなわけで、アドヴァンスド・ワールドウォーです。

前回、ワルシャワを落としてポーランド西部の統合に成功した我らがドイツ。
今回は、苦渋を飲まされ続けたフランスへの復讐と、身の程しらずにもドイツに宣戦布告したイギリスを打倒するため、西部侵攻を開始します。

ポーランド侵攻に際し、英仏はポーランドとの同盟に従ってドイツに宣戦布告したわけですが、WW1の戦訓により「防御してれば負けることないんじゃない?」と専守防衛策を採用。ポーランド助けるという名目で宣戦布告したのに、自国に脅威がなければ攻撃をしかけないというチキンぶりに、ポーランドの人達もさぞガッカリが止まらなかったでしょう。

そんなドイツにブルッてる英仏ですが、彼らには専守防衛策を積極的に採用する根拠がありました。

そう、永久要塞マジノ線です。

WW1の塹壕の概念を、そのまま巨大なコンクリートの要塞としたマジノ線は、戦艦クラスの巨砲を備え、正面からの攻撃であればどれだけでもはじき返せる上、各要塞が有機的に結合。構内には人員を輸送する電気トロッコまで配備され、ドイツ軍の攻撃に対し迅速に対応ができるように設計されていました。

結果から言えば、マジノ線はドイツ侵攻を防ぐことはできなかったのですが、マジノ線の存在のおかげで、ドイツは侵攻手段を絞らざるを得なくなりました、少なくとも大戦力、特に戦車や重砲が自在に運用できる中央部や南方からは侵入できなかったわけで、言われるほど無用の長物では決してなかったのです。役に立たなかったのは事実でありますが。

歴史ifを楽しむのが歴史SLGとはいえ、ゲーム内でもマジノ線を真っ正面からぶち抜くという非現実な選択肢は出てきません。史実通り、マジノ線が「点」になるフランス=ベルギー国境から進攻することになります。

侵攻プランとして、以下の2プランが提案されます。どちらを選ぶかは主人公、すなわちプレーヤーに次第。グデーリアンやロンメル等、歴戦の将を差し置いてポッと出の新米将軍が決めてしまうのは恐縮な限りですが、総統のお墨付きをもらっているようなので、遠慮なく選択させてもらいます。

プランの一つ目は、WW1と同様にオランダ、ベルギーを通過してフランスに侵攻。英仏連合軍を抜いてパリを目指す、シュリーフェン・プランです。19世紀にシュリーフェンによって立案された本作戦は、低地国家からアミアンを抜いて、フランス防衛線の背後を突くというもの。
この作戦の主眼は対仏戦争を短期間で終わらせることですが、WW1で実行された際に計画通りに進まなかったこと、また英仏からも想定されやすいため、作戦遂行には前大戦以上にリソースが必要となる等、王道であるがゆえのデメリットも存在します。

もう一つが、史実で採択されたマンシュタイン・プランです。
マジノ線が途切れるアルデンヌの森を突破してフランスとベルギーに侵入し、英仏連合軍をドーバー海峡にたたき落とすという作戦です。
アルデンヌの森にマジノ線が構築されなかったのは、当地が要害であり、特に戦車や重砲の運用が難しいと思われたからです。実際、大戦力を運用するには不利な地形であり、フランスとしては「ここからドイツがくるわけない。来てもなんとかなるだろう」と考えていたようです。いけませんね、こういう考え。
とはいえフランスの思惑通り、大軍を運用するには向いていない経路であることも事実。投機的な要素が強い作戦なのは否めません。

私も史実にならい、アルデンヌの森を抜けることにしました。後者を選択したのは、その方が投資(すなわち手間)が少なくて済むと考えたからです。要するに、ラクそうな方を選んだということです。いけませんね、こういう考え。

ドイツが西部戦線の準備を進める間、ソ連のフィンランド侵攻(冬戦争)とドイツによるデンマーク、ノルウェー占領(ヴェーザー演習作戦)と世界情勢が伝えられます。一文面で終了した冬戦争とか泣けてきます。
なお、これらバルト海沿岸およびスカンジナビア半島情勢も、英仏が及び腰なために独ソにいいようにされてしまったようなところがあります。
介入することでドイツを刺激し、本格的な対独戦に突入してしまうことを恐れていたためだと言われていますが、英仏の思惑がどうであろうと、総統閣下はドイツ国民の代表者である限り、先の大戦の屈辱を晴らすべく英仏を撃滅する腹づもりでいました。譲歩は相手をつけあがらせるという、いい見本であります。

ポーランド侵攻からおよそ八ヶ月。「まやかし戦争」が本物の戦争に変わる時がきました。

マンシュタイン計画発動に際し、みんな大好きⅣ号戦車がロールアウト。38tとⅢ号、Ⅲ突と、本格的な戦車が揃ってきました。
しかし本作戦では、地形の問題で大規模な機甲師団は運用できないという説明があったので、Ⅳ号の投入は1部隊にとどめ、自走榴弾砲に改修したⅠ号とⅡ号を編成に残したままアルデンヌの森に踏み込むことにしました。

結論から言えば、この選択は大失敗だったのですけどね。

なお、マップをみると微妙な違和感を感じますが、画面上方は西です。アドヴァンスド・ワールドウォーはドイツ軍が画面下方で「攻め上がる」マップデザインのようですね。

エバン・エマール要塞前面にはドイツの降下猟兵が配置されています。史実ではグライダーで降下して要塞を占領しますが、本作では歩いてエバン・エマール要塞にとりつきます(もしかしたら空飛んでる最中かもしれませんが)。エバン・エマール要塞は降下猟兵の攻撃に弱く、史実通り2~3ターンあれば容易に粉砕できます。

エバン・エマール要塞が無力化できれば、ベルギー側へ侵攻できるようになります。しかし道が狭いうえベルギー軍もそこそこの数がいるので、なかなかブリュッセルまで進ませてくれません。
またこちらの装甲車両が充実してきたのと同様に、ベルギー側も戦車・装甲車が多く配備されています。性能ではドイツ軍の方が勝っているでしょうが、とはいえ正面から殴っていてもなかなか防御線が突破できません。野砲や空爆を運用して抵抗力を削っていくしかありません。

一方南側(画面左)のフランス戦線は、フランス領内侵攻の橋頭堡とすべく、セダンの占領を目指します。こちらはグデーリアン率いる主力軍です(主人公はベルギー側)。戦力は充実していますが、セダン付近にはマジノ線要塞があるため、接近すると凄まじい威力の砲弾を叩き込まれることになります。

しかし、セダンを占領するとフランス軍は撤退、マジノ線も沈黙するので、要塞と無理に戦う必要はありません。ともかくセダンを占領すればいいのです。

ターンが進むとベルギー側にイギリスの援軍が到着します。マチルダなど強力な戦車を連れてくるのでやっかいですが、こちらもブリュッセルを占領すれば撤退します。アドヴァンスド・ワールドウォーの鉄則通り、撃破よりも戦略目標達成を目指し、道を塞がれた場合をのぞいて無理して戦うことはありません。

この戦場は運河などの水域が多く、陸上軍の行軍路が限られます。しかし架橋ができるユニットがあるので、橋をおさえられても、迂回路を作ることもできます。特に前面の戦線が膠着しがちなセダン前やブリュッセル側面などにかけると、敵の主力とぶつからずに済むので効果的です。

さきにセダンを落とし、ブリュッセルに兵力を集中させ、ベルギー軍とイギリス軍を駆逐。ブリュッセルを無事占拠できました。

しかし、ここで悲劇が…。

セガサターンがディスクを読み込むという仕事を放棄!ゲームがフリーズし、この勝利は幻となってしまいました…。泣ける!

まあ、今回は机上演習ということで、その経験を生かしてより効率良く勝利を得られるよう邁進します。

今回の戦い、前述しましたが、Ⅳ号の投入を1ユニットに限ったため、敵の装甲部隊との戦闘が厳しかったです。
エバン・エマール以降はライヘナウ軍を主力とし、主人公の軍は運河を迂回してブリュッセルを目指しました。しかし、森林内でたびたび敵の戦車に行く手を阻まれることに…。
アルデンヌの森は移動コストも高く、さらに視界も狭まります。そのため行軍が遅々として進まず、その上遭遇戦が発生しやすいという面倒くさい環境にあります。
迅速な行軍のためにも森を通る道路をいかにおさえるかが重要であり、争奪戦の前衛は中戦車(すなわちⅣ号)が適任です。

もっとも、少ない編成数の中でⅣ号を大量投入するのもバランスが悪くなりそうですが、自走榴弾砲に改造したⅠ号ともかく、Ⅱ号は火力不足を実感しました。まったく使えないというわけではないのがまた微妙なのですが、これもⅠ号のように後に改修ができるのかな…。

ポーランド電撃戦からたった八ヶ月しかたっていないのも驚きですが、これ以後、兵器の進化はより加速していくのですよね…。Ⅳ号の砲身も長くなったりするのでしょうね(ガルパン脳)。

なんにせよ、もう一周アルデンヌの森を走ってきます…。こんなことがないように、こまめにセーブしましょう。

(文/赤蟹)


団長

「てらどらいぶ」管理人。
ゲーム開発のディレクター、動画配信サイト管理人のプロデューサーなどを歴任。
心のゲームは「ウィザードリィ」と「ザナドゥ」。ドラクエとFFならドラクエ派。

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