検索エンジンに相手にされないメディアと品のないSNSプロモーション

先日、Googleが「ウソを掲載するメディア」を検索結果から外すという決定を発表しました。

Googleが偽ニュースを垂れ流すサイト200個を追放(Gigazine)

アメリカ大統領選の先触れとして、メディアを巻き込んだ情報戦が始まります。これ自体は毎回の事なのですが、去年の大統領選ではスキャンダルを食い物にしてアクセスを稼ぐ「ウソメディア」の存在が問題視されました。これらのウソメディアはPVを稼ぐためにありもしないスキャンダルを仕立て上げました。
世の中正確な情報を持っている人ばかりではありません。そればかりか、その情報が正しいのかどうかさえ気にしない人たちがいます。残念なことに、それら情報リテラシーが低い層はネットユーザーの大多数を占め、信憑性のない情報の拡散に協力しています。

同時に、これらウソメディアはこれらリテラシーの低い層のアクセスを集め、広告収入へと転換しています。表示されただけで収益が得られるインプレッション広告であれば、メディアの情報そのものの価値は必要がありません。アクセスしたくなる刺激的で挑発的なタイトル、注目を集める画像(だいたい無断転載)さえあればよく、記事そのものの内容など運営者ですら問いません。

Googleにとっては検索結果こそサービスの価値であり、検索キーワードに対して有用な情報にアクセスさせるために様々なアルゴリズムをくみ上げています。

ウソだらけのゴミメディアが上位検索されてしまうことは、Googleの検索エンジンとしての価値を損ないます。検索結果がウソまみれなら、ユーザーはGoogleの結果を信用しなくなります。
情報の内容は別としてSEOをすれば上位に食い込めるなら、それこそWELQのようにコードを最適化してSEOライティングすればいいわけですが、それはGoogleとしては望まない結果をもたらすものです。

これらメディアの規制は、いずれ日本でも進められるでしょう。SEO頼りのバイラルメディアの問題が表面化した以上、アルゴリズムの隙を突くようなやり方を許すとは思えないからです。

ただ、もとよりバイラルメディアは、「バイラル(ウィルス性)」というように口コミを利用して集客する手法です。作り…ではなく感動話だったり、10の理由だったり性格診断などSNSからの誘客に全振りしていたような気がします。

しかし、最近はバイラルメディアがバイラルしていないという話をちょいちょい耳にするようになりました。
実際、これらのメディアのシェア数も一時期に比べると驚くほど見かけなくなりましたし、Twitterで検索してもあまり話題になっていません。

バイラル手法もすでに陳腐化し、その内容のダメさ加減も知れ渡っているので、シェアに協力するユーザーも少なくなったのでしょう。面白そうな記事がシェアされてきても、Spotlightの記事だと分かったらRTしませんもんね。

こうしてユーザーのシェアに頼れなくなったバイラルメディアが増えたため、SNSのプロモーションに一縷の望みを託したのだろうと思います。

結果としてTLを汚しまくり、「プロモーションツイート消せるなら課金してもいい」という反プロモーション過激派も現れる始末。お金を払って広告を出したのにかえって憎まれるというのも残念なかんじですが、メディア側からすれば「悪名も名なり」。
炎上マーケティングのメソッドが確立している現在、アクセスさえしてもらえればマネタイズできるので、無理に好意的な反応を稼ぐ必要もありません。むしろ積極的に炎上を狙う向きもあるので本当にタチが悪いです。

特にSEOの規制が強くなれば、検索エンジンからの誘客が期待できなくなった分、これらSNSのプロモーションに力を入れることになるでしょう。

TwitterにせよFBにせよ、広告スペースがTLの視認性を損なうので、特に表示エリアが狭いスマホだと鬱陶しいこの上ないのですが、そこに来てうんざりするような内容のプロモーションツイートで情報へのアクセスがしずらくなるのはたまりません。

マネタイズも大切ですけど、なぜサービスが使われているのか、という着地点はもうちょっと考えてほしいなぁとは思いますね。利便性を損なわない方向でうまく折り合いつけてほしいところですが、特にTwitterの場合、TLにこそサービスの価値があるので、「一等地」をうまく使いたいところなのでしょうし。

なんにせよ、今までのようにネットメディアが好き放題できる時代は終わり、ユーザーと検索エンジンに選別される時代が近づきつつあるのだなと実感させる出来事でした。

つづきます。

(文/赤蟹)


赤蟹

スベスベマンジュウガニ並みに猛毒を吐きまくる赤い蟹の人。「てらどらいぶ」の裏ボス。サイト管理とコーディング、デザインなどを担当。文章を短くできないのが悩み。

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