私がAmazonプライムビデオを選ぶ理由

元動画配信サービス業者の団長ですが、ここ最近はずっとAmazonプライムビデオばかり使っています。プライム会員なら対象タイトル見放題のインパクトとコストパフォーマンスが高い上、コンテンツも豊富。一日中Amazonプライムビデオを見続けても飽きません。

そんなAmazonプライムビデオが他の動画配信サービスと比べてどうなのか、という話をしたいと思います。

 

■日本でのVODサービスのなりたち

国内でのネット動画配信サービス(VOD)が始まっておよそ10年ほどになります。
当初はレンタルビデオの延長で○泊○日、もしくは購入後○時間視聴可能といった、レンタルビデオの代替としての従量制課金サービスが主流でした。これは先行していたアメリカの配信サービスを真似たものです。その後アメリカではVODが主流となって後にレンタルビデオは絶滅しました。動画配信というイノベーションは、既存のビジネスモデルを完全に破壊するほどの力があったのです。

2011年にhuluが上陸することで日本における低額なSVOD(Subscription Video on Demand。視聴数にかかわらず定額制のサービス)の歴史がはじまるわけですが、hulu自体はスタンドアロンでの日本進出に失敗し、後に日本テレビが事業を継続することによって現在まで続いています。

その後、日本企業ではU-NEXTやdアニメストアをはじめとしたキャリア系動画配信サービスも展開され、さらに海外からNetflixなど様々なSVODサービスが展開されることになりました。また従量制サービスでもニコニコ動画などの固定ユーザーを掴んでいるところ、またDMMのように特定分野(意味深)に需要があるサービスも多く、さらにはSVODとVODのハイブリットなサービスを提供する会社もあります(このあたりは後述します)
また最近ではAVOD(Advertising Video On Demand)と呼ばれる広告表示、つまりユーザーから視聴料を取るのではなく、広告主に立て替えてもらうというサービスも主流となってきました。GYAO(プレミアムではないほう)やAbema TVなどがこれにあたります。

2011年の東日本大震災と、それに伴う景気低迷のあおりにより、動画配信サービスも不況に見舞われた時期がありました。しかし動画再生機能に優れたスマホが普及していくにつれ、テレビやパソコンがなくても映画やアニメが見れる環境が整いつつありました。
これまでのガラケーでは10分程度が限界であったため、たとえば20分尺の番組であれば3ファイル程度にカットされた動画ファイルをダウンロードして見るしかありませんでした。しかし4G回線や無線LAN環境の改善、そしてストリーミング技術の革新によりハンディデバイスでもシーケンシャルにコンテンツを楽しめるようになりました。

これによりVODサービスの需要は回復し、現在に至っています。

 

■Amazonプライムビデオと他のサービスを比べてみると

Amazonプライムビデオはプライム会員のバッファーサービスとして展開されているものです。なのでSVODでありながら、上記にあげたような動画サービスとは少々毛色が違います。プライム会員であれば「プライム・ビデオ」の対象タイトルであれば追加料金なしで見られます。

仮にプライムビデオ目的でプライム会員になったとしても会費3900円(月額325円)なので他の動画配信サービスと比べても破格と言えます。同じSVODで比べるならU-NEXTが額1990円、比較的安価と思われるキャリア系のdアニメストアは月額400円、ビデオパスでも月額526円です。海外のサービスではhuluが月額933円、Netflixが650円~1480円です。

もっとも、これは配信コンテンツ数やジャンルに応じたものなので、単純に比較はできません。たとえば一番高額なU-NEXTはアダルトビデオが見られます。
dアニメストアは低額な上、他の配信サービスよりも早く配信が開始されるタイトルも多いのですが、アニメに特化しているため他のジャンルのものは当然ながら視聴できません。そう考えるとオールジャンルが見られるAmazonプライムビデオは破格のように思えます。

しかしAmazonプライムビデオも安いなりの欠点もあります。視聴できるプライムビデオ対象タイトルが入れ替わることです。

たとえばガールズ&パンツァーの劇場版公開時にはTV版が全話視聴できたのですが、上映館が立川シネマシティだけになってしまった頃には視聴不可になってしまいました。ガンダムなどもシリーズごとに入れ替わりがあります。ドラえもんに至っては新しく視聴できるエピソードが増えたと同時に、これまで見られたタイトルが視聴不可になってしまっています。
先日パーマンにハマりまくってる蟹の人がパー子・・・ではなく星野スミレがペンダントの秘密を教えてくれる「スクープ!のび太と秘密のデート」が見られなくなったとグヌヌとなっていましたが、そんな悲劇が起きてしまうのが痛いところです。

ただ、U-NEXTなどにもコンテンツの入れ替えはあるのでAmazonプライムビデオばかりというわけではないのですが。なお、見放題となっているコンテンツも、U-NEXTよりも実はAmazonプライムビデオの方が多かったりします。

どうしてもAVが見たくて仕方ないのならU-NEXTを、最新のアニメが見たいならdアニメストアなどをオススメしますが、そうでない場合や古い映像コンテンツを見るだけの場合は、無料で視聴可能な動画が多いAmazonプライムビデオで十分事足りると思われます。

 

■Amazonの強さは調達力の高さ

Amazonビデオの強さはその調達費にあります。その金額は国内の某配信サービスのおよそ30倍。それだけ豊富な資金があるから、たとえばパーマンのような需要が薄いタイトルでも配信することが可能となります。
調達資金が少ない国内サービスでは、売れるタイトル…たとえばミニマムギャランティ(ライセンスを結ぶ際に先払いする売上のこと)の高いアニメやドラマ、料率が高い海外の映画や仕入れるだけで調達費が尽きてしまいます。なので売れるタイトルしか並べることができません。なのでAmazonプライムビデオよりも高いのに配信数は少ないという事が起きてしまうのです。

SVODの雄として鳴り物入りで上陸したNetflixが国内であまり話題にならなかったのは、すでに運送業者を圧迫するほどにまで日本人の生活に溶け込んだAmazonの存在と、そのAmazonをヘビーユーズするプライム会員が多かったためだと言われています。
わざわざちょっとお高めのNetflixに入会するくらいならAmazonプライムビデオでいいやと思う人が多かったということでしょう。結果としてNetflixの日本上陸は出鼻をくじかれた結果となってしまいました。

以上の理由で、私はSVODに限ってはAmazonプライムビデオ一択だと思っています。Amazonにすべてのサービスを頼ってしまうのは危険な感じもありますけど、Amazonプライムビデオに勝てるサービスがないので選びようがないのです。

またAmazonビデオはVODも併用されており、無料視聴の対象ではないタイトルも、有料で販売されています。
このVODとSVODを組み合わせたサービスというのは強いビジネスモデルで、特にAmazonビデオの場合はプライムビデオという安価なSVODを備えているため、そこを入口としてユーザーを囲い込むことができます。普段からプライムビデオを見ているから、シン・ゴジラもAmazonビデオで買おうというモチベーションも生まれます。

VODサービスでいうなら国内では日本最大級の品揃えを誇っている(らしい)楽天SHOWTIMEなども選択肢に入ってくるでしょう。使うあてもなく余ってる楽天スーパーポイントを使うところとしては最適なサービスです。


ほらね、バナーからしてこんなカンジですし。

ただし、楽天SHOWTIMEのSVODはU-NEXTのOEMなので、正直入る価値はないと思います。AVがみたいなら別ですが(こればっかりだな)。

もう一点。VODサービスを選ぶ際に重要なポイントをば。
どのVODサービスもそうですが、不採算になったり会社の経営状況等によって終了する場合があります。その場合、無期限視聴で購入した動画(ダウンロード版やEST(無期限で見られるストリーミングビデオ)も含む)も認証ができなくなるため視聴できなくなります。無期限というのはあくまでそのサービスが継続している場合に限っていることです。このような状況になると無期限視聴でも見られなくなると、ほとんどのVODサービスの入会時の規約にも記載されているはずです。

なので資本がしっかりしている会社が運営していること、また親会社が不採算を理由にそのサービスを切り捨てるようなことがないサービスを選んでください。せっかく買ったビデオが見れなくなっちゃったりしますから。

そういう意味でもAmazonは安心だと団長は思うのです。

(文/団長)


団長

「てらどらいぶ」管理人。 ゲーム開発のディレクター、動画配信サイト管理人のプロデューサーなどを歴任。 心のゲームは「ウィザードリィ」と「ザナドゥ」。ドラクエとFFならドラクエ派。

One thought on “私がAmazonプライムビデオを選ぶ理由

  • 2017年4月17日 at 10:11
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    FireTVとの組み合わせが最高!

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