雷電VはXbox Oneを買ってでもやるべきだった

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ゲームの購入で久々に「失敗した」、と思った。

つまらないゲームを引き当てたのではない。面白いゲームを、これまで体験しなかったことに対する後悔である。

そのタイトルとは雷電V。雷電シリーズの最新作として、日本ではすっかりマイナーハードとなったXbox One用に昨年2月に発売されたゲームだ。

その一年半後の今年9月。Xbox One版のアップデーターを加えた「ディレクターズカット」がPS4版が発売された。

私はシューティングゲーム(STG)を好んで遊んでいる。ダライアスバーストCSやバトルガレッガ、弾銃フィーバロンは購入済み。加えてアーケードアーカイブスのシューティングも購入している。買いそろえているわりにはさほどの腕もなく、STGフリークを名乗るには中途半端な経験と知識しかないのだが、ゲームとしての原始的にして原理的なユーザー体験に惹かれて遊び続けている。

そんな私のシューティングゲームライブラリに、雷電Ⅴが加わることは自然な道理であった。

 

■PS4版が発売された衝撃

私はゲームを買う際、あまり事前情報はあえて仕入れないことにしている。面白いかつまらないかは私自身が判断することであり、誰かのレビューや感想などは参考にする必要はないと思っているからだ(などといいつつ、私はこうしてレビューを書いているわけだが)。
また、事前情報に触れないのは、ゲームを触った時に訪れる「初体験」の衝撃を、事前情報で水増しにされたくないという理由もある。
私のゲームの事前情報ソースは秋葉原のソフマップアミューズメント館1Fの予約エリアと、発売日当日に大量に流れてくるツイートだ。
感想というほど深くもない「○○(ゲームタイトル名)を買った」という素朴でプリミティブな行動報告。それを読んで「発売情報」を知り、公式サイトなどをチェックするという、ゲームブログをやっているわりには感度が鈍いゲーム人生を送っている。

余談が長くなってしまったが、雷電Vもそのように発売前日になって流れてきたツイートによってPS4版発売を知った。
実は今年の5月には発売情報が解禁されていたのだが、以上のような理由でチェックを怠っていたのである。
もちろん事前情報は仕入れていない。Xbox Oneと一緒に購入するつもりだったから、ハードを買って良かったと思える初体験にしたかったからだ。

そのように思い込んでいたため、PS4版の発売は衝撃であった。
雷電ⅤはXbox One専用ゲームとして、PS4という勝ち組ハードの日陰に咲いた花としてありつづけるのだろうと勝手に思い込んでいたからだ。

だがPS4版が発売されたなら、わざわざXbox Oneの購入を待つまでもない。
店に行く時間ももったいない。今すぐに遊びたいと思ったので、ダウンロード版をチョイスした。

PS storeのダウンロード版は定価販売だ。正直、お店で買ったほうが安い。しかし家にいながら買えること、わずらわしいディスク交換の手間なく遊べるという気軽さがいい。

なにより、Xbox One代を差し引いたと考えれば、それも高い買い物ではなかった。

 

■あまりの面白さに、買わなかったことを後悔させられる。

上記のように事前情報を仕入れなかったため、雷電Vはこれまでの雷電シリーズを踏襲したゲームであろうと勝手に思っていた。いわば偉大なるマンネリ、というやつだ。

そう思ったのは、前作雷電Ⅳの仕上がりだった。

雷電Ⅳは、良くも悪くも「雷電」であった。

雷電Ⅲで大きくゲーム性が変わり、賛否両論となったからだろう。実際私も、雷電Ⅲの面白さを認めつつも、Ⅱとの違いに戸惑ったユーザーの一人だ。
しかしそんなⅢとて雷電シリーズとしては正当な続編であり、この偉大なるマンネリのうちの一作ではあった。Ⅳは言わずもがなだ。
そのため、心のどこかでVも「それほど大きくは変わらないだろう」と思っていた。

もう少し踏み込んで言えば、実はⅣを遊びすぎて食傷気味になっていた。Ⅰ~Ⅳまでの揺るぎない安定感、丁寧に作られた雷電というシリーズの新作という期待感は持っていたが、だからといって、そのために新ハードを買うという選択肢は私の中に生まれなかった。

大いなるマンネリ。いいじゃないか。クソゲーを作るくらいなら、これまでどおりのモノを作ってくれればいい。そうすれば購入して失敗したと思うこともない。いずれナツキ・クロニクルが出た時にでも一緒に買えばいい。私の中の雷電Ⅴは、その程度の存在になっていたのだ。

しかし、雷電Ⅴはそんな私の浅はかな予想を大きく裏切ってくれた。
旧作どおりのモノを作ってくれれば後悔しない買い物ができると、半ば保守的に考えていた私だったが、雷電Ⅴをプレイした瞬間に、それは間違いだと気づいた。

雷電Vは、すぐにでも買うべき作品だった。Xbox Oneと共に、発売日に買うべき作品だった。買わなかったことを後悔するような素晴らしい作品だった。

結局私は、「買い物」という勝負に敗北したのであった。

 

■新生雷電とシューティングの今を比較する

雷電Vは、これまでの雷電シリーズとは大きく装いを異にする。

演出面が大幅が強化され、最近の流行りともいえる音声ログのストーリーもついた。

特に高次面のシーン演出とストーリーは秀逸だ。
私が気に入ってるのは荘厳なBGMをバッグに突入する要塞(研究所)のシーンと、7面の宇宙港で母艦と共に大気圏外に飛び出すシーンだ。特に7面は初めて見たときに、あまりのかっこよさ、ストーリーの熱さにゾクゾクした。

このように、映像面では大幅に強化され、ある意味で雷電らしくない、今までのシリーズとは全く違う作品になったように思える。それは家庭用として開発されたこととも無関係ではあるまい。

だが遊んでいれば、それはガワだけの話だと理解できるはずだ。

弾幕シューティングに慣れた目では捉えられない、一見殺しの弾速。頭上にいようが容赦なく弾を打ち上げてくる地上敵。そして真横についた(出現した)敵による側面攻撃。そこには、旧作同様に硬派で難易度が高い雷電がある。反射神経でよけられない弾を処理するために、パターンを構築していくしかない。苦手な場所でボムを構えるにもどこで使うかを覚えないといけない。

そう、作風だけは新しくなったが、中心にあるのは、トラディショナルなシューティングゲーム、伝統的な雷電としてのルールである。

 

21世紀に入り、シューティングは萌え系、キャラクターものへと進化していった。

それまでシューター以外は知りようがなかった「弾幕」も、東方シリーズの人気により認知され、新しいシューティングの形と認識されるに至った。その影響もあって、シューティングの主役は戦闘機から生身の空飛ぶ少女に変わった。戦闘機が主役のモノでも、戦闘機ではなく搭乗するキャラクターが主役のものが増えた。

あのグラディウスですら、ビックバイパーが空羽亜乃亜という美少女に変わってしまった。

例外なのは、主人公機が「シルバーホーク」という絶対的なカリスマを備えた戦闘機が主役のダライアスバーストくらいだろう。

雷電Ⅴはダライアスバースト同様、「ファイティングサンダー(雷電)」という、機体とパイロットが同一視された存在が主役である。SF的なストーリーはついたが、主役はあくまで戦闘機なのである。

戦闘機同士の戦いというソリッドな世界観が続いた雷電シリーズの中で、ストーリーの存在は唐突感がいなめない。
だが品質の高いBGMとのシンクロ、ステージ内で変わっていくバックグラウンド、刻一刻と悪化していく戦況。後半に向かうほど緊迫感を増していく。キャラクターたちの会話。

このような要素は旧来の雷電にはなかったものだ。多くのシューティングがオペラ的になっていく中、雷電だけは初代から大きく変わらない作風を貫いていた。

しかし、Ⅴは違っていた。シリーズ初の家庭用専用ということもあって、映像以外の演出面「も」大幅に強化されることになった。

ストーリーが添加され、後半に至るほど強まるSF要素など21世紀らしい進化は見せているものの、その骨格となるものは雷電が生まれた1990年と変わらない。
ある種保守的ともいえたマンネリを捨てて、各要素は大きく進化したが、コアの部分は変わっていない。これが雷電という作品に対する信頼を支えているように思えた。

昨今のシューティングに歩み寄りながらも、シリーズに貫かれたプレイ感覚とファクターは捨てない。家庭用専用だからできた様々な要素をきっちり盛り込みながらも、過去の雷電シリーズやアーケードのシューティングと同じ風格を漂わせる。だから安心して雷電ファンは、いやシューターは雷電Vにお金を出せる。満足できるUXを手に入れることができるのだ。

■雷電Vはダウンロードで購入しても後悔しないゲームだ。

今年に入ってダウンロードで購入したPS4のゲームはHorizon Zero Dawn、鉄拳7、PROJECT CARS2、そして雷電Ⅴとなる(アーケードアーカイブスのゲームはのぞく)。

いずれも長く遊びこむつもりで購入したゲームであり、いずれも高いUXを与えてくれた。その中でも雷電Vは図抜けている。プレイする前の気構えが不要なシューティングゲームであるゆえ、PS4のHDDに入れておけば一生遊べるのではないかと思えるほどだ。

なので、雷電Ⅴを一生愛し続けられる人にはダウンロード版がオススメである。ステージ曲4曲が入ったミニサウンドトラックもついてくるので満足度も高い。

ミニサウンドトラックに入っている曲は以下の4曲。

  1. Unknown Pollution(ステージ1)
  2. Hide-and-seek in a sea(ミッションステージ1)
  3. Fortress of Philosophy(ステージ6)
  4. Tag in the sky(ミッションステージ2)

お気に入りのFortress of Philosophyが入っていたので、個人的には大満足なサウンドトラックだった。

なおミニサウンドトラックはダウンロード版の早期購入特典。10/16までに買わないともらえないので、迷っている人は早めに決断しよう。

(文/赤蟹)


赤蟹

スベスベマンジュウガニ並みに猛毒を吐きまくる赤い蟹の人。「てらどらいぶ」の裏ボス。サイト管理とコーディング、デザインなどを担当。文章を短くできないのが悩み。

One thought on “雷電VはXbox Oneを買ってでもやるべきだった

  • 2018年12月22日 at 22:22
    Permalink

    マジで長い。その上なにも伝わってこない

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