ゲームギアミクロの「空箱騒動」。

先日発売されたゲームギアミクロ。
ゲームギアが手のひらより小さいサイズで再現された、往年のセガファン歓喜のアイテムです。

リアル店舗やECショップは、この記念すべきアイテムを販売するにあたり、特典をつけるなど力を入れていたのですが、そんな中で重大な事件が起きてしまいました。

楽天ブックス限定販売の「ゲームギアミクロ ピンズ&コレクションボックス」が、特典のケースとピンズのみ送られてくるという事態が発生したのです。

分からない人のために説明すると、ゲームギアミクロは4色別々の本体が売り出されました。色ごとに収録されているゲームも違うため、熱心なセガマニアは四色全てのゲームギアミクロを買う人も少なくありませんでした。

楽天ブックスでは、その四色のゲームギアを収納するディスプレイボックスと、そのボックスに飾れるゲームカートリッジを模したピンズのセットを、全色セットの特典としたわけです。

しかし、発売日当日購入者に送られてきたのは箱とピンズのみ。肝心の本体は入っていなかったのです。

元・楽天の中の人の私の推測ですが、おそらく楽天ブックスの事業部から、楽天ブックスの倉庫(楽天スーパーロジステクスという、楽天の物流子会社が運営している)にデータを送った際、どういうわけか特典のみを発送するというように判断されるようになってしまった原因ができたものと思います。

例えば商品名。

楽天ブックスの商品ページに登録されている商品名は「楽天ブックス限定 ゲームギアミクロ ピンズ&コレクションボックス 【4色セット購入特典:「ビッグウィンドーミクロ」】」です。商品名を見ただけでは、ゲームギアミクロ本体が含まれているかわかりません。

説明を読めば「ゲームギアミクロ ピンズ&コレクションボックス」がゲームギアミクロ4色セットの特典と分かるのですが、倉庫でオペレーションしている担当者は、商品サマリーまでは読みません。

勘がいい人がいれば「特典の空箱だけ送るの??」と疑問に思い、商品の確認もするでしょうが、残念ながら楽天ブックスの倉庫にはそこまで慎重な人はいなかったようです。一人でもセガマニアがいれば防げた事故だっただけに、残念でなりません。

そしてなにより、楽天ブックス事業部と倉庫のコミュニケーションがしっかりできていれば、こんな事故は起きなかったように思います。

楽天は内部に様々な事業部を抱える大きな組織ですが、同じ楽天の名を冠していながら、事業部同士の関係はそれほど良好とはいえない部分もあります。

まして楽天ブックスと楽天スーパーロジスティクスのように、普段から一緒に仕事をしている部門同士だと、長年の利害関係のいざこざが積み重なっており、簡単に手を取り合って頑張ろうってカンジにはならないものです。

それぞれの事業部にKGIなどが設定されているため、身内の事業部であっても目標達成のためには譲歩できない部分が生まれたりします。それが積み重なって怨念とまではいかないまでも、険悪な関係になったりもします。

でもそんな事情、事業部同士のコミュニケーション不足で事故って迷惑被ったお客さんからすれば、どうでもいいですからね。

ちゃんと仕事しろというしかありません。

まして今回のような記念碑的な商品の時には、しっかり密にコミュニケーションをとって、確実な仕事をしてほしいところです。


さて、この事故は、後に購入者に改めて四色の本体を送ることで解決した…かのように見えました。

しかし、私の友人(仮にAさんとします)には、新たな事件が発生してしまいました。

後から送られてくるはずのゲームギアミクロ4色が、到着予定日に届かなかったというのです。

おかしいと思い、配達を担当している日本郵政に問い合わせたところ、なぜかゲームギアミクロは以前住んでいた住所に送られていたとのこと。

Aさんは今回の商品の受け取りを「コンビニ受け取り」に指定していたのですが、後から送られる本体は自宅に送られることになってしまったそうです。

できれば同様にコンビニ受け取りの方が良かったのですが、Aさんも渋々自宅受け取りに了解し、当日は家で届くのを楽しみにしていたそうです。

しかし、結果はこのありさま。

Aさんは、日本郵政が必死に荷物を探してくれなければ、前の住所に送られていたことも分からなかったかもしれないと語ります。

なぜそうなったのか、楽天ブックスに問い合わせても答えられないの一点張りだったとのことで、諦めて今回の事故を事業部内に展開してください、ということで電話を切ったということです。


私は直接の被害者ではないので、この件について怒る権利はありませんが、元楽天の人間として、そして友人であるAさんの無念を推し量るに、こんな稚拙な事故がなぜ起きてしまったのだろうと、考えてしまいます。

多分なんですが、今回のインシデントを受けて、楽天ブックス事業部か倉庫の方で、本来の予約データとは別に、注文客の顧客情報を見ながら手作業で作ったんじゃないんでしょうか。

で、単に予約時の条件等を確認しながら発送すればいいものを、慌てていたのか、それとも他に事情があったのか、全員一括して自宅発送するという判断をして、Aさんの前の住所を参照して伝票を作って送ってしまったのでしょう。

コンビニ受け取りというオプションがある以上、なんらかの事情で自宅で受け取れない人もいるという想定というか、想像がなぜできなかったのか。担当者がテンパってしまって余裕がなかったなら、なぜ周囲の人間がフォローしなかったのか。

人間ですから、ミスは仕方ない。でも、そのリカバリーで再度ミスしてしまえば信頼を大きく失ってしまいます。それを防ぐために、会社はチームを組んで仕事をしているわけで、今回のケースを鑑みるに、本来あるべきバックアップやフォローのネットが張られてなかったような印象さえ受けます。

わざわざオリジナル特典を用意してまで売り出したアイテムですから、ゲームギアミクロという商品を軽んじたわけではないでしょうが、結果としては同義のようなことになってしまいましたね。

なんにせよ、Aさんの数年ぶりに使った楽天ブックスへの印象は最悪で、今後はもう使わないと言っています。
オリジナル特典の目玉商品を用意したのに、今後の継続利用も見込める復帰客を見事に逃してしまいましたね。

なんにせよ、今回の件を楽天ブックスや倉庫も深刻に受け止め、担当者一人責めておしまいみたいなやり方ではなく、防止策をしっかり講じてほしいなと思いました。

なお、この記事はあくまで私の推測です。事実と異なることもあると思います。あしからずご了承ください。